須佐之男命と神大市比売のあいだに生まれた、稲の霊の神。古事記は宇迦之御魂神、日本書紀は倉稲魂命と記す。
「ウカ」は食物・穀物を意味する古語で、名はそのまま「食物の霊」である。
この柱は稲荷神として、日本で最も数の多い神社の祭神になっている。全国の神社のうち稲荷社が占める数は他を圧しており、社の総数では他のどの信仰よりも広い。
「イナリ」は稲成り、あるいは稲を荷なうに由来するとされる。伏見稲荷大社の縁起には、餅を的にして矢を射たところ餅が白鳥となって山に飛び、そこに稲が生ったという話が伝わる。
稲荷といえば狐だが、狐は眷属——神に仕える使いであって、神そのものではない。
田の害獣である鼠を狩る狐が、稲を守るものとして結び付いたとされる。稲を司る神の使いが、稲を食う者を狩る獣であるというのは筋が通っている。
稲・食物・そこから転じて商売繁盛。京都の伏見稲荷大社が総本宮で、千本鳥居はいずれも祈願が成就した者の奉納である。
稲を司る神が商いの神にもなったのは、米が長く年貢であり通貨でもあったからである。石高で禄が計られた社会では、稲と富は同じものを指していた。江戸期に商家が競って稲荷を勧請したのは、その延長にある。
実りに近い一本。穂のように先が細く分かれた枝、果実や種をつけていた痕のある木、田畑のそばで拾われた棒。
当局はこの柱を、豊かさの形を持つ棒に降ろす。枯れて痩せた枝ではなく、何かを実らせていた気配の残る一本である。
※この節は当局による解釈であり、記紀の記述ではありません。
まだ記録なし
発行済みの鑑定書のうち、この柱が宿った割合。鑑定が増えるたびに変動する。表記のゆれは名寄せしたうえで合算している。
この柱を宿した公開中の鑑定書は、まだない。